下巻はほぼヨーロッパ編。四人の使節と宗達等とともに、当時のイタリアを旅するような読み心地であっという間に読了した。
見知らぬ土地の文化、芸術に触れた少年たちの感動にこちらも心を動かされる。特にレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロの作品がいかに人の心に迫るものか、言葉がなくとも「これは本物だ」と伝わる何かが込められているというところで後世まで作品を残すアーティストはやはり何かが違うのだなと思えた。
宗達、カラヴァッジョの邂逅はたとえフィクションであっても、こうだったら素晴らしいだろうなという著者の思いが伝わる。
少年たちの帰国後の史実を思うと、このヨーロッパ巡礼の旅は本当に奇跡の体験だっただろう。
読後は長い旅を終えたような気持ちで本を閉じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月26日
- 読了日 : 2024年4月26日
- 本棚登録日 : 2024年3月10日
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