風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

著者 :
  • PHP研究所 (2019年10月29日発売)
3.86
  • (196)
  • (290)
  • (216)
  • (31)
  • (6)
本棚登録 : 2572
感想 : 270
4

下巻はほぼヨーロッパ編。四人の使節と宗達等とともに、当時のイタリアを旅するような読み心地であっという間に読了した。
見知らぬ土地の文化、芸術に触れた少年たちの感動にこちらも心を動かされる。特にレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロの作品がいかに人の心に迫るものか、言葉がなくとも「これは本物だ」と伝わる何かが込められているというところで後世まで作品を残すアーティストはやはり何かが違うのだなと思えた。
宗達、カラヴァッジョの邂逅はたとえフィクションであっても、こうだったら素晴らしいだろうなという著者の思いが伝わる。
少年たちの帰国後の史実を思うと、このヨーロッパ巡礼の旅は本当に奇跡の体験だっただろう。
読後は長い旅を終えたような気持ちで本を閉じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月26日
読了日 : 2024年4月26日
本棚登録日 : 2024年3月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする