関ヶ原の戦い後、小生瀬(茨城県北部)の村人が突然姿を消し、鳥や野犬に食べ荒らされた状態で発見される所から話が始まる。
それまで自治が認められていた豊かな村に、徳川の検地が入る。
戦より生きる事を選ぼうとする肝煎りと、戦を知らない若い世代とのギャップ。
どんどん不幸な結末へと向かっていく物語に、何度も読むのが苦しくなった。読み終わってもなお、心が重い。
普段相手にされない者ほど、聞かれると秘密を漏らす。
豊かで誇りを持って生きている者は、よそ者を温かく迎える。
なるほど、と思う人間描写が沢山あった。
「一村撫で斬り」
実際にあった事件を元に書かれた小説だが、本当に恐ろしい話だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代物
- 感想投稿日 : 2016年10月9日
- 読了日 : 2016年10月8日
- 本棚登録日 : 2016年10月9日
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