『君を愛したひとりの僕へ』は読了済み
そちらのネタバレはしないつもりですが、気付かずにポロリと漏らしている可能性もあるので一応ご注意を
序章の孫との会話、好きな子にふられても並行世界の自分の可能性につながったんだからそれはそれで良かったんだよ、という会話
その時点では自分も孫娘と一緒で「なにそれわかんない」って感じだったのけど、読み終えるとその意見を受け入れられるようになっていた
つまりはそういうお話だったのかなと
だから『序章、あるいは終章』
(読み終えるとその解釈を受け入れられるようになったけど、自分がその意見に賛同しているかはまた別のお話)
途中までは、たまに聞く思考実験的な感覚で読んでいたんです
Q.どこまでが同一人物?
・容姿性格はそのままで記憶喪失になった恋人
・性格記憶はそのままで容姿が変わった恋人
・容姿記憶はそのままで~etc.
みたいな
でも壮年期まで読んだら、並行世界の自分たちを「踏み台」にして「あらゆる可能性の上に立って、そこで生きていくしかないんだ」なんて結論にまで持っていってびっくり!凄いなぁこれ……!!
ちょっと、いやかなり興奮してしまった
なんというか、覚悟のある物語だなって
個人的な感覚としては、遠い並行世界の自分はもはや他人なので、上記の結論はそのまま現実世界に置き換えられるんですよ
世界のどこかで苦しんでいる人がいても、それを「踏み台」にして「あらゆる可能性の上に立って、そこでいきていくしかないんだ」って
作者の意図はわかりませんが、自分はそういう受け取り方をして、んでそこがとても好きでした
そしてだからこそ、ラスト2ページの愛と感謝を語った物語の締め方が心に響くんです
僕と和音へのメッセージが、自分に、俺に、君に、貴方に、すべての人物に届くメッセージになるんだなって
『君を愛した~』を読んでから本作を読むまでだいぶ間が開いてしまった
『僕が君の名前を呼ぶから 』も購入済みなので、こっちは早めに読むようにします
- 感想投稿日 : 2023年12月23日
- 読了日 : 2023年12月17日
- 本棚登録日 : 2023年12月10日
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