「あたたかい、かぐわしい夏のゆうべ。空にはお月さま。星が二つ三つ。そのひかりに、丘のはらっぱは、いちめん青白い銀のシーツを広げたみたいでした。」アトリーの世界と矢川さんの日本語が美しい。音や匂いが伝わってくるような気持ちのいい絵本。月のきれいな夏の夜、ハリネズミとウサギとカワネズミが麦畑に散歩。ラストの麦畑のシーンがまた気持ちいい。「ムギのゆれるのをながめて、この音をきく。それだけでいいんだよ。」アトリーは日常、忘れている大切な気持ちや景色を思い出させてくれます。片山さんの絵も愛らしく、静けさと賑やかさが伝わってきます。ゆったりした時、何度でも読み返したい作品。幼稚園年長から。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2012年7月5日
- 読了日 : 2012年7月5日
- 本棚登録日 : 2012年7月1日
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