1955年コルデコット賞〈銀賞〉受賞作。毎年春にハンガリーにやってくるコウノトリの生態を易しく描いた物語。絵がとてもいい。時折見開き一ページに描かれるコウノトリやフラミンゴの群れには驚きため息が漏れる。日本でもコウノトリは赤ちゃんを運んでくるという言われがありますが、ハンガリーでも「しあわせを運ぶ鳥」と考えられ、家の煙突に巣を作ってもらえるように車輪を結びつけるそうです。冬になるとコウノトリたちは遠く南のアフリカへと渡り、また春になるとまたハンガリーへやってきます。この繰り返しを表現するためにこの本では、最後のページで「このおはなしは、ふりだしにもどります。」と終わり、初めのページに戻る仕組みになっていて面白いです。幼児や小学校低学年の子供たちにゆったりと聞けるときに読んであげたいです。一ページの文章量が少し多いです。もしかしたら中学年や高学年でも読かもしれません。船長さんがはぐれたコウノトリを助けるシーンがちょっとユーモラスで可愛いです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2011年9月19日
- 読了日 : 2011年9月19日
- 本棚登録日 : 2011年9月15日
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