哲学等の抽象的な議論が苦手な人=バカ向けに、著者が読書法を伝授する。はじめに結論を述べると、バカは歴史を優先的に学習すべきである。それは、たとえ本格的な学術書でなかったとしても、小説や漫画をきっかけに歴史を知るべきということだ。
入門書の選び方についても語るが、その際注意すべきこととして、最新の知見が載る本が必ずしも初心者に向いてるとは限らないことである。また、参考文献リストが充実してる本は、良書の可能性が高い。
さらに、各分野における選書方法や学ぶべき最低限の知識にも触れる。経済学は資本主義と貨幣について、社会学は統計データを扱っている、心理学は怪しいものが多い、宗教学は概論よりも個別の宗教を学ぶべきなど、具体的に読むべき本を挙げている。本書は読むべき本のリストを挙げているが、その一方で、バカには向いていない、あるいは、そもそも本としてトンデモのものまで網羅している。そのため、読むべき本とそうでない本のリストが瞬時に分かるのが、本書が優れている点である。
最後に、どの本を読んで学ぶにしても、共通することとして、事実と意見を混同してはいけないと著者は強調する。相手に誤った知識が見られたときに、個人の意見を交えずに、事実をベースに指摘することが大切である。
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- 感想投稿日 : 2023年11月5日
- 読了日 : 2023年9月30日
- 本棚登録日 : 2023年9月30日
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