WIRED (ワイアード) VOL.35「DEEP TECH FOR THE EARTH」(12月12日発売)

著者 :
制作 : WIRED編集部 
  • プレジデント社 (2019年12月12日発売)
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感想 : 9
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なんとなく環境問題に対する普遍的な見解とか、エネルギーや食糧の未来を明るく照らしてくれそうないくつかの取り組みが紹介されていてやや退屈でしたが、『MORE FROM LESS -ビットがアトムの枯渇から人類を救う』で一気にこれまでの論調がひっくり返される展開がよかったです。

そういう意図ではないかもしれないけど、同じ雑誌の同じ号の中でここまで主張の方向性が異なる記事が掲載されるのには好感がもてました。

それから『THE STONE』という短編小説にも唸りました。訳文のせいかやや唐突感のある流れもありましたが、漠然と感じている地球上の物質の還流がストーリーとして語られるのにぐっと来ました。私を構成するこの炭素元素はかつて恐竜の何かだったかもしれないし、宇宙から飛来した小惑星の一部だったかもしれない。「DEEP TECH FOR THE EARTH」というテーマにぴったりだと思いました。

『新しい社会契約』という新連載の今後も気になります。
川田十夢さんの連載『文学から読み解くテクノロジー』もクリアしたばかりのゲーム「デス・ストラインディング」が扱われていたのも個人的にタイムリーでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: カルチャー
感想投稿日 : 2019年12月29日
読了日 : 2019年12月29日
本棚登録日 : 2019年12月29日

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