この作者の本を読んでいつも感じるのは、冷酷と紙一重なくらいにクールな独特なユーモアだ。緻密に犯行を組み立て、突発的なアクシデントも逆に利用しようとする犯人とチャッキー警部の騙しあいの攻防は読みごたえがある。犯人が冷酷なのは他のミステリでも慣れてるが、捜査する側のチャッキー警部の犯人たちの容赦ない扱いようはいくら何でもと思うし、子供が行方不明の事件なのに挑戦しがいのある面白い問題のようにしかとらえてない。まあそういった余計な人間的感情は一切無視してるから、あんなに鮮やかに解決できるのだろうし、ブラントのクールさは不快感を与えない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー(海外)
- 感想投稿日 : 2017年12月31日
- 読了日 : 2017年12月31日
- 本棚登録日 : 2017年12月31日
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