なんとなく世界が嫌になり自殺を試みた。
死に損なった後に自由を感じ、商売をはじめた。
「命売ります」
悠然と男らしく色んな人に命を売り、その度に生き残った。
そしてある時芽生えてきた「死にたくない」という感情。彼に何が起こったのか。その心情の変化はどこから来ているのか。
ある男の心情の変化が、三島由紀夫の洗礼された語彙と表現力で紡がれています。
どんどん受け身になり、どんどん余裕がなくなってゆく男の様子に注目の作品です。
三島由紀夫の本を読みたいけど、なんだか敷居が高いなーと思っている人たちにも、必ず読める。読んで欲しい作品。
おすすめです。
「あんたは死ぬことに疲れたんだ」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年8月23日
- 読了日 : 2021年8月23日
- 本棚登録日 : 2021年8月23日
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