命売ります (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (1998年2月24日発売)
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なんとなく世界が嫌になり自殺を試みた。
死に損なった後に自由を感じ、商売をはじめた。

「命売ります」

悠然と男らしく色んな人に命を売り、その度に生き残った。
そしてある時芽生えてきた「死にたくない」という感情。彼に何が起こったのか。その心情の変化はどこから来ているのか。

ある男の心情の変化が、三島由紀夫の洗礼された語彙と表現力で紡がれています。
どんどん受け身になり、どんどん余裕がなくなってゆく男の様子に注目の作品です。

三島由紀夫の本を読みたいけど、なんだか敷居が高いなーと思っている人たちにも、必ず読める。読んで欲しい作品。

おすすめです。

「あんたは死ぬことに疲れたんだ」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月23日
読了日 : 2021年8月23日
本棚登録日 : 2021年8月23日

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