毛皮のマリーズ突然の解散…。個人的に日本のロックの歴史を塗り替えたバンドがこんなにも早く解散するのは、本当に悲しい。ただ、これは何かしらのきっかけがあって起きたこと・もしくは前から考えていたことなのかは不明だが、バンドが決断したなら仕方ない。人気絶頂の中の解散。まるで、カート・コバーンの『いっそ色褪せるくらいなら燃え尽きたほうがいい。』そんな言葉が頭をよぎった。今回のこのラストアルバムは、あのアビーロードスタジオで録音されている。全体的には、『ティンパンアレイ』の続編的な感覚でポップ色が強い。ただ、完全なる違いは、『ティンパンアレイ』は【喜び】について書かれていたのに対して、『THE END』は【悲しみ】について書いてある。言わば、陰と陽の違いがある。これは震災の影響もあったのかもしれない。もしくは、バンド解散を意識してのことかもしれない。しかし、内容は、やはり天才志摩である。全体的にバランスのとれた作品である。リード曲『HEART OF GOLD』は名曲。『となりにいてね』は完全にビートルズを意識した一曲。『ジ・エンド』は、ラストを飾る曲でありながら初期マリーズを彷彿させる1曲。マリーズの有終の美をぜひ堪能してほしい。
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邦楽
- 感想投稿日 : 2011年9月8日
- 本棚登録日 : 2011年9月8日
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