ちょー恋とはどんなものかしら (ちょーシリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社 (1998年7月1日発売)
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感想 : 21
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目次
・ちょー美しい姫君
・ちょー恋とはどんなものかしら
・冬の祈り、秋の憧れ

表題作よりも、他の2作の方が面白かったな。

アラン王子と無理やり婚約者になろうと押しかけて来た美しい姫君オリヴィア。
しかしその性格は、自分の美しさを鼻にかけ、ライバルは陰湿に排除していく、実に嫌なやつだった。
断っても断っても動じないオリヴィアに対して、アラン王子が差し向けたのは、文句のつけようもない美女であるダイヤモンド。
しかも明るく爽やかに人が悪い。

全くオリヴィア何ぞ勝てる相手ではないのだけれど、へこたれない性格のため一向に引き下がらない。
というわけで始まったのが、賭けポーカー。
絶世の美女二人が、いいのか?これで。

反対にあくまでもシリアスに話が進むのが『冬の祈り、秋の憧れ』
美しくはあるが、賢しくて可愛げのないリブロは、貴族の娘としては使い勝手が悪い。
おとなしく他家に嫁いでくれるとは思えないので。
そこで父は、娘に「民のために、魔物のいけにえになってくれ」と言う。
しかしそれは仕組まれた罠だった。

たった10歳の少女が知ってしまった親の本音。
自分が生きる意味はなんだ?

しかし、自分は自分のために生きるのだ、と。
女だからいろんなことを諦めるのではなく、女だってやればできる世の中をつくっていけばいい。
それができるのは自分だ。

強い子ですね。
でもだからと言って、長じてジオラルドを亡き者にしようとしたのは良くないよ。
それだけは忘れちゃいかんよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年12月20日
読了日 : 2021年12月20日
本棚登録日 : 2021年12月20日

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