さらば深川 (文春文庫 う 11-3 髪結い伊三次捕物余話)

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年4月10日発売)
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目次
・因果堀
・ただ遠い空
・竹とんぼ、ひらりと飛べ
・護持院ヶ原
・さらば深川

伊三次とお文はよりを戻し、それ以上にこじれていた伊三次と不破の関係も修復した。
おみつが嫁ぎ、お文の家に新しい女中・おこなが来るのだが、この娘がまたキャラクターが強くて面白い。
もしお文が芸者をやめたなら、彼女の出番はなくなってしまうのだろうか。
だとしたら、ちょいと惜しいな。

前妻や生みの親など、家族の話が多かった気がするが、「護持院ヶ原」である。
幻術使いのでてくる、ちょっと今までとは毛色の違う話なのだが、これがホラーのようなでも切ないような絶妙な読後感。
そして、伊三次が髪結いであること、不破が剣の使い手であることが活かされているところも、よい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月1日
読了日 : 2020年8月1日
本棚登録日 : 2020年8月1日

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