昭和30年代の東京の下町を舞台に人情や当時の生活を描いた「3丁目の夕日」のパロディ作品。キャッチコピーは「人間、どう不幸になったってここまで不幸になれるものじゃない」掲載漫画誌は「ガロ」。勘のいい人じゃなくてもここまで書けば大体内容の予想がつくのではないかと思う。
つげ義春、蛭子能収、花輪和一、丸尾末広を輩出した漫画雑誌に掲載されたトラウマ必須漫画が本作4丁目の夕日。
主人公をはじめ、父親、母親、兄弟たち、友人たち……登場人物のほとんどは、悪意がないのに、何故か主人公の運命はどんどん落ちていく……。
読後、なんとか主人公が幸せになる方法がなかったのか、どこで間違ったのかを考えたけれど、漫画がスタートした時点では、もうどうにもならなかった気がする。どうにも救いのない漫画。
なんとかなるならば、親父が工場独立しなかった(鶏口牛後を意識しないで分相応に生きればよかった)、もしくは、元から大学など目指さずに父の工場を継ぐつもりでいれば、変な輩を雇わずに済んだし、無駄な学費もかからずに済んだかも……まぁ、今更言ってもしょうがないし、それはあまりにも夢がないよね。。。。
このどうしようもない読後感に心がzawazawaするのがガロ系の魅力なのよね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月12日
- 読了日 : 2023年6月12日
- 本棚登録日 : 2023年6月12日
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