率直に、この人の他の作品も読んでみたいと思わせるような内容でした。
得体のしれない爆弾魔と警察官の論戦、まるでゲームのように伝えられていく爆弾の位置を、警察は読み切ることができるのか、そして犯人の狙いは一体何なのかというようなことが大体のあらすじです。
犯人と思われる爆弾魔の設定がとても良いです。掴みどころがなく、奥底に潜む不気味さを感じさせます。そのくせ、相手の心理を読むことに長けていて、どんどんと正義である側の警察の本性、人間が持っている本質についてあらわにしていきます。
物語全体を通して考えさせられるのは、命の価値、平等性です。知らず知らずのうちに順位をつけてしまっているのではないかと。しかし、そういった持たざるべき感情も含めて抱えながら生きていくのが人間であると考えます。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月13日
- 読了日 : 2024年4月13日
- 本棚登録日 : 2023年12月3日
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