なぜ人は破壊的な感情を持つのか

  • アーティストハウスパブリッシャーズ (2003年10月1日発売)
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感想 : 11
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「EQ」の著者、ダニエル・ゴールマンが、ダライ・ラマと科学者の異文化交流会議である「心と生命会議」の第8回(2000年)を解説した本。仏教による瞑想について、科学的なアプローチが可能か、そして、その成果を広く世界に普及させるために何ができるか、ということがテーマでした。

修行を積んだ僧侶の脳では、生物学的な変化が生じているという話にかなりびっくりして、その後もぐいぐい読まされました。できることなら人格を高めたいものだと思っている僕にとって、「瞑想」についての知見は刺激的でした。自分も、できる範囲で実践していくうちに、「自分の感情の動き」を素早く察知し、対処できるようになれるんじゃないかという希望を持てました。

おそらく一般向けに端折ってあるために、いろいろな知見が断言されすぎているところ(この手の本に共通した欠点)や、西洋VS東洋という図式にこだわりすぎているところ(どうやらダライ・ラマはそれをやんわりたしなめているのですが、筆者は今ひとつわかっていないようです)が散見されますが、そこを割り引いても、面白い本だったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 医学
感想投稿日 : 2011年7月31日
読了日 : 2011年7月31日
本棚登録日 : 2011年7月31日

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