よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門

著者 :
  • 晶文社 (2019年7月11日発売)
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本棚登録 : 868
感想 : 67
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・男性あるあるがたくさん。自分としてはかなりあるあるだなと思うけど男性はピンとくるものなのか気になる。ただこの本男性は読むのかな?とは疑問。
・特にあるあると思ったのは「決断を先送りにする」「謝らない」「男性同士だとキャラが変わる」「話し合いができない」あたり。でもまあ人による。
・本では枝葉の部分が紹介されている感じがあるがなんとなく男性あるあるの根幹として普遍的に言えそうなのは「感情の言語化が苦手」「上下関係/社会的評価を重視する=見栄やプライド重視」とかだろうか。
・対談部分が読み応えある。
・性欲には性的快感と心的快感(誰かと精神的にわかりあえる喜び)があるが前者のみが性欲と捉えられがち。性教育が足りないことが歪みを生む、安倍さんが先導して性教育のバックラッシュが起きた。統一教会の例のやつ。
・ヘテロ男性はマジョリティで自分に疑問を持つことが少なく、下駄を履かせてもらっているとか内省するような言葉が届きにくい。
・男性のハゲへの恐怖って異常だよね。「ハゲはモテない負の烙印」と「男性は見た目なんて気にすべきでない」に引き裂かれて(そもそもハゲはモテないということの根拠もないけど)身動き取れず、でもハゲを気にすること自体もまた負の烙印になる。

★女性からの恋愛相談の内容ベースで組み立てているものだと思うので、この本に書いてあるような男性あるあるは必ずしも全て悪いものではないとも感じた。逆に男性から見た女性あるあるも気になる。でも本に限らずそういう女性あるあるのまとめってなんとなくいつも女性蔑視が含まれてしまう気がするのでフラットに比較的学術的に性差がまとめられているものがあれば読みたい。男性が読むと気付きはあるかもしれないけど男性は読まなそうな本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月15日
読了日 : 2023年1月15日
本棚登録日 : 2023年1月15日

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