蜘蛛の巣の罠 (上) (海外文庫)

  • 扶桑社 (2024年3月2日発売)
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ラーシュ・ケプレル『蜘蛛の巣の罠 上』扶桑社ミステリー。

ヨーナ・リンナ警部シリーズ。

前作『鏡の男』の衝撃のラストからの続き。ユレック・ヴァルテルで随分と物語を引っ張るものだ。連続殺人事件の犯人はユレックの模倣犯なのか、それともユレックの信奉者なのか。相変わらず、不気味な事件が描かれる。


シリアル・キラー『サンドマン』ことユレック・ヴァルテルとの闘いに終止符を打ったヨーナ・リンナとサーガ・パウエルだったが、心に深い傷を負い、療養するサーガの元に絵葉書が届く。差出人の署名はユレック・ヴァルテルのアナグラムで、ヨーナへの脅迫と9人の連続殺人を仄めかす内容だった。

それから3年後、国家警察長官のマルゴット・シルヴェルマンが厩舎で銃撃され、連れ去られた後、苛性ソーダで溶かされた悲惨な死体となって発見される。現場にはサーガが受け取った絵葉書に書いてあった純白の薬莢が残されていた。

しかし、マルゴット殺害事件は連続殺人の幕開けに過ぎず、マルゴットの葬儀を行った教会の牧師、さらに2人の警察関係者が殺害される。そして、殺害前には必ずサーガの元に次の被害者を示唆する錫製のフィギュアが送られていたのだ。

犯人に先んじることが出来ず、被害者の山を作るヨーナとサーガ。

定価1,320円
★★★★

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外
感想投稿日 : 2024年3月9日
読了日 : 2024年3月9日
本棚登録日 : 2024年3月8日

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