益田ミリさんの漫画も好きだけど、エッセイも漫画の雰囲気そのままに気負わずやさしい空気が流れている。
4年前に祖母が亡くなり、昨年弟を亡くした私にはこの本を読んでやっと当時の自分の気持ちが分かったような気がした。
私は祖母のことも、弟のことも何も知らない。
もっともっとたくさん話しておけば良かったと今も何度も思う。
いつか必ず父も母も亡くなる。
今のうちにもっと一緒に過ごしたり会話したりすべきなんじゃないかと思いつつ、日々の暮らしに忙殺され時間ばかりが過ぎ去って行く。
著者も父の病状を知りつつも、バッグや靴をショッピングしたり、気になるカフェに行ったりできてしまう。
悲しみには波がある。
死をテーマにしたエッセイではあるが、決して暗くなりすぎず、笑い飛ばすだけでなく、死も悲しみも後悔もちょっぴり薄情な自分も優しく包み込んでくれる本でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2018年4月26日
- 読了日 : 2018年4月26日
- 本棚登録日 : 2018年3月17日
みんなの感想をみる