日本の近代とは何であったか――問題史的考察 (岩波新書)

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  • 岩波書店 (2017年3月23日発売)
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感想 : 57
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一般的には「遅れた閉鎖的な時代」と片付けられてしまう江戸時代の環境が、実は細かい合議制で成り立っており、そのことが「近代」としての明治時代の成立に大きな意味をもった、というのは面白かった。また、「幕府」的な存在を排除したことが、分立した権利のまとめ役の不在を生み、そのまとめ役として政党内閣が誕生した、という内容も興味深かった。
最初の導入部が非常に難解なのがもったいなくは感じたけれど、論の展開を考えるとやむを得ないように思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2024年1月2日
読了日 : 2024年1月2日
本棚登録日 : 2023年10月22日

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