けっこう評価が別れる作品なのかもしれないと思った。
序盤はSFで後半は説教。いちおうジャンルは恋愛だけど、『君の膵臓~』みたいな恋愛作品を期待している人には刺さらないとおもった。むしろ朝井リョウさんの、「人間ってこんな愚かな一面があるよね」的な要素が好きな人にはオススメできるかも。
異世界の少女に恋をした主人公が、その少女に対する想いをずっと捨てきれないいまま、でも大人になったらあんなに切実だったその気持ちを忘れていて、やべ、どうしよう~というのが本作のおおまかな流れで、主人公の気持ちはよくいえばピュア、悪くいえばいつまでも大人になりきれないイタいやつ。
自分は特別な恋をした、だから特別なんだ!という思想を主人公は永遠に訴え続けていて、共感はできるものの、読んでいて正直気持ちのいいものではなかったし、個人的には主人公を好きになれなかった。
感情の移り変わりの描写はていねいで、とっても繊細な作品だと思った。一方、ページ数の割りに響くものが少なかったので☆3つ。
あとミュージシャンとコラボしてるのか、小説を曲にしたものがあるだそう。歌詞をみる限りあまりいい感じではなかったので、そちらは聞いていない。笑
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月18日
- 読了日 : 2023年9月18日
- 本棚登録日 : 2023年9月18日
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