第一楽章からエピローグまで約300ページ。
この中に、大好きと驚きとハラハラと感動がぎゅっと詰まっていて、
読み終わった後も、『ラブカ良かったなぁ…。面白かったなぁ。』と思わず呟いてしまう。
もう少し続きを、その先を読んでみたいと心から思う作品。
あらすじに、
『孤独な青年•橘は、上司からの命令で音楽教室に潜入調査へ。チェロの講師•浅葉の生徒となるが、彼の演奏に魅了され…。』と書かれてある。
この音楽著作権とスパイの不思議なストーリーはどうやって出来上がったんだろう?と無性に知りたくなり、作者のインタビュー記事を読んでみると、過去実際に音楽著作権の会社に勤める社員が潜入調査をし裁判で証言した事件があり、それが題材になっているとの事。
ほぇぇぇー、そんな事件があったんだぁと驚きながら、インタビューを読み進めると、他にもほぇぇぇーがあった。
作者は音楽や、著作権の事を全く知らなかったので下調べに時間をかけた事。
『全日本音楽著作権連盟の資料室は陽の届かない地下にある。』の最初の一文は"羊たちの沈黙"のオマージュである事など。
沢山のほぇぇぇーや作者の気持ちを知り、ますます作品への愛情が増していく。
ストーリーも面白かったけれど、チェロの響きを表現する言葉も、主人公が2年の歳月をかけて音楽とトラウマと向き合っていく姿も、チェロの先生や仲間のキャラクターも本当に魅力的だった。
感動した場面や言葉を書き残そうかなぁと思ったけれど、涙活で語り合いたいので、今は感動した場面に付箋をつけて、あおちゃん、いっちゃん、ちーちゃんのレビューを楽しみに待っています(^^)
しばらく読書が出来なかったですが、読書の時間を作ってくれた涙活に山盛りの感謝♡
選書に悩んだ時にお世話になった、くるたんさんに特大の感謝をこめて(^^)
- 感想投稿日 : 2023年5月7日
- 読了日 : 2023年5月7日
- 本棚登録日 : 2023年5月7日
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