雨宮処凛さんの著書「この国の不寛容の果てに」から、向谷地生良さんとべてるの家を知り、読んだ。読んで、何故雨宮さんが向谷地さんのことを生きづらさ界のラスボスと称していたのか理解した。彼のバイタリティーに敬服する。彼はソーシャルワーカーであり、常識でいくと個人情報は明かさないのが普通なのだが、オープンにしていて、1日に何十件もの着信があったり、住所もオープンにしているものだから、家の中に人が入ってきたり。なかなかできることではないと思った。しかし、公私混同を掲げる彼は、支援者と支援される側の垣根を越えてべてるの家を作り、事業を展開している。そこには、精神病という言葉からイメージしていた鬱屈とした暗さ閉塞感からは程遠い、ユーモアと茶目っ気たっぷりな、生きている実感だった。私は泣いた。まるで、北の果てで、私が寄り添ってもらったような気になったのだ。障害者や、精神病と健常者との違いは何か?それを個性として、受け入れ、笑うこと。私達はそれぞれ当事者研究をするべきなのだ。そして、一人一人が自分自身を助ければいいのだ。
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- 感想投稿日 : 2022年2月27日
- 読了日 : 2022年2月27日
- 本棚登録日 : 2022年2月27日
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