永遠の仔(三)告白 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2004年9月30日発売)
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本棚登録 : 1759
感想 : 102
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天童荒太は初めて読んだと思うが、かなり作家として気に入った。
彼自身、この本(ストーリー)には相当なチカラが入っているようで、後書きの量もかなりある。
幼児虐待が根底に流れており、参考にしたという本も謝辞を含めて列挙してあるのだが膨大な量だ。その中に「おたんこナース」も含まれているのが笑えるが。
単行本で五冊にも別れているぐらい長編小説であるが、一気に読み終えてしまう。
それほど、ストーリーにグイグイ引っ張られる。続きが読みたくてしかたがなくなる。ある時は午前四時まで読み耽けてしまったぐらいだ。
そうとう内容が深いので、どういう本とかうまく表現できないのが残念なのだが、是非とも皆さんに読んでいただき、その感動をわかちあいたい。(かなり大袈裟)

さて、昨夜、夕飯を食いながらTVを見ていたんだが、所ジョージが司会で「あらすじで楽しむ 世界名作劇場」というのをやっていた。
文学とか名作とか、私にはほとんど解らない。
昨夜は太宰の「人間失格」を取り上げていた。確か中学ぐらいの時に読んだかもしれない。なんとなくストーリーは解っていたから。
ただ、改めて昨日の番組を見て思ったんだが、これ、カミュの「異邦人」に似てないか?どちらも主人公はマイノリティで、ストーリーは淡々とすすむ。。。のみ。それだけ。
番組で取り上げられていた綿矢りさの「蹴りたい背中」も「インストール」もストーリーは淡々と進む、面白い展開など何もない。そもそも芥川賞って、芥川の本もなんか面白いと思った事がないからなぁ。
文学とか名作とか言われている本で、面白い、感激した・・・とかそう言う感覚を持ったことがない。今回読み終えた「永遠の仔」などと比べたら雲泥の差だ。池波正太郎とか山崎豊子とか次も次もと読みたくなる作家、内容とはまったく違う。
文学とか名作って、それほど深い物なのか、その深さが理解できないのはダメなことなのか、理解できる事が国語力なのか、、、
わからない、悩むなぁ。

さて、次は何を読もうかな

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月16日
読了日 : 2007年9月18日
本棚登録日 : 2007年9月18日

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