ショートケーキの苺にはさわらないで (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社 (2015年2月10日発売)
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感想 : 42
4

少し未来のお話。アンドロイドが普通に人々の生活に溶け込んでいて、ドールオタクの地味男子と不幸な裏ドールとのラブストーリー。時々クスッとする箇所もあって、流石の凪良節でした。面白かったです。やっぱり凪良さんは、いわゆるキモイと言われちゃうような人が好きなんだなぁ。本当に愛を感じます。泣ける!みたいな感想をみたりしていたのですが、結果、特に泣くとかはなかったです。

とにかく、シンがカワイイ。
おしとやかで従順で、その上美しい。不幸な生い立ち(?)から南里に救われ、色々な経験をしていく様がとても瑞々しいな、と感じました。

ストーリーも、とてもドラマチック。
でも、なんかちょっとドラマチックすぎるなぁ、と思ってしまいました。読者が求めている要素を盛り込んだ感が垣間見れてしまう、というか。
ちょっと昔の作品だからですかね。今の凪良先生のインタビューとか色々読んだせいもあるのかも。

特に、2人が徴収から逃げている時に出会った男の子が、将来2人を救うキーパーソンになるところとか。あまりにも男の子の出現が突然で、??となり、ページを何度か往復してしまいました。shinの生みの親が現れたりするシーンとか。そんな、うまくいきすぎじゃーん。と。(小説だから、もちろん何でもありで全然いいんだけど、少し冷めちゃった感が…)

アンドロイドは、ただの機械か?それとも愛する隣人か。親や友人との関係。戦争のゴタゴタも相まって、色々と考えさせられる要素が盛りだくさんの中盤はなんとも重苦しいです。

それから、ラスト。これが、一番ハッピーな終わり方だったんでしょうか…。2人に焦点を当てればそうなんでしょうけど。何だろ〜。ちょっと(南里の両親のことを思ったり、それこそ、2人の将来を想像したりして)素直に良かった!とか思えなかったです。。
うーん。スピンオフの方を読むと違うのかな。この後読む!
前半の2人の出会い〜ラブラブなところが一番好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説
感想投稿日 : 2022年6月4日
読了日 : 2022年6月4日
本棚登録日 : 2022年6月4日

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