マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2005年9月15日発売)
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本棚登録 : 203
感想 : 20
4

本格ガジェット盛りだくさんのミステリ。
キャラであったり、割とコアなミステリ暗号は面白いし、その他にも面白いポイントはいくつかある。
例えば、風船を使ったトリックだったり、自分が鴻巣に行ってないのを隠すために沢入に人形を壊させるといったところ。

だが、地下があるという館自体の仕掛けはやや分かりやすく、自分も「3階」と言われているところが本当は「3階」ではなかったりするのでは?とも思っていた。
それに、研究会の面々が巻き込まれた理由が全く納得できない。霧舎巧の本を読んでいるわけだし、わざわざ名探偵の後動さんを呼ぶってどういうことだ?

全体としての構成も、解説にあるように本格的な推理をしているというのは良いが、解決が小出しにされるのはやはりあまり好みではない。
面白いは面白いんだけど不満点もそこそこある...という結局前作と同じ評価になってしまった。
自分の中ではカレイドスコープ島が本シリーズ最高傑作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月1日
読了日 : 2021年10月1日
本棚登録日 : 2021年10月1日

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