人喰いの時代 (ハルキ文庫 や 2-8)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (1999年2月1日発売)
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本棚登録 : 419
感想 : 52
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6つの短編が収録された連作短編集。
どれも悪くはないミステリではあるが、やはり総じて見ると良いところは多数あるものの、少し物足りないと思わざるを得ない。
だが、この昭和の雰囲気であったり、最後に老境の椹や呪師の姿を描き、二人の人生も描いている点はとても良い。

短編(中編?)の中で面白かったのをいくつか。
『人喰い船』
事件自体は単純ではあるが、「なぜ死体が服を着脱したのか」という謎に対する答えが見事。

『人喰い博覧会』
連作としての仕掛けはあまり驚きには値しないが、「実は宮口は落ちていない」というのは驚いた。
心臓マヒで死んだ宮口を放送塔から落とさなければならなかった理由も納得。

まだ自分に合うかどうかがイマイチ分からんな...
とりあえずもう少し山田正紀の作品を読んでみよう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月20日
読了日 : 2021年9月20日
本棚登録日 : 2021年9月20日

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