6つの短編が収録された連作短編集。
どれも悪くはないミステリではあるが、やはり総じて見ると良いところは多数あるものの、少し物足りないと思わざるを得ない。
だが、この昭和の雰囲気であったり、最後に老境の椹や呪師の姿を描き、二人の人生も描いている点はとても良い。
短編(中編?)の中で面白かったのをいくつか。
『人喰い船』
事件自体は単純ではあるが、「なぜ死体が服を着脱したのか」という謎に対する答えが見事。
『人喰い博覧会』
連作としての仕掛けはあまり驚きには値しないが、「実は宮口は落ちていない」というのは驚いた。
心臓マヒで死んだ宮口を放送塔から落とさなければならなかった理由も納得。
まだ自分に合うかどうかがイマイチ分からんな...
とりあえずもう少し山田正紀の作品を読んでみよう。
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- 感想投稿日 : 2021年9月20日
- 読了日 : 2021年9月20日
- 本棚登録日 : 2021年9月20日
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