『日本人の知らない日本語』での人気コンビ蛇蔵&海野凪子が日本古典文学の作者を親しみやすく紹介。
清少納言が仕えていた「中宮定子」を「なかみや・さだこ」と読んでいた基本的教養が全く無い私でも、古典文学に興味が湧く好印象なコミック。
中でも興味が湧いたのが紫式部と菅原孝標女と兼好。
紫式部はぶっちゃけ性格があまりよろしくなさそうなところがシンパシー。
いろいろ考えすぎて結局自己完結して被害者意識を抱いているところなんか(←この本の中での著者たちの想像ですが)身に覚えがありすぎる。
会ったことも無いという清少納言への複雑な思いも、分かるような気がする。
もしかしたら、そうなりたくてもなれない存在。精神的な目の上のたんこぶだったのかな、と想像してしまう。
この本には「政治的な立場が言わせた悪口だったのかも」と書いてあるけれど。
菅原孝標女の元祖!オタク女性なところもまるで昔の自分を見るようで、嬉し恥ずかし。
兼好は憧れるな。コウイウヒトニワタシハナリタイ。
今まではつまらん教科書の上の登場人物だったのが、急に面白いエンタメ小説の主人公たちになったような。
まだ、自分と同じ血と肉を持った人間だったとは実感できないけれど、読む前より確実に身近に思える。
情報量も絵柄もすっきりとしていて初心者にはもってこいの本。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ、コラム
- 感想投稿日 : 2021年10月19日
- 読了日 : 2021年10月19日
- 本棚登録日 : 2021年10月19日
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