お砂糖とスパイスと爆発的な何か—不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門

著者 :
  • 書肆侃侃房 (2019年6月16日発売)
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本棚登録 : 1335
感想 : 78
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フォロワーさんに教えていただいた本です。めっちゃ面白かった~。ありがとうございました!

‘ただ「面白かったー」がなんとなく物足りなくなってきて、もう一歩、深く楽しんだり、調べたり、理解したいな……
と思う時に必要なのが「批評」です。(……)私は不真面目な批評家なので、批評を読んだ人が、
読む前よりも対象とする作品や作者をもっと興味深いと思ってくれればそれでいいし、
それが一番大事な批評の仕事だと思っています。(まえがきより)’

そう、そうなんです!
私が無い頭振り絞ってえっちらおっちら批評の本を読む理由もそれなんです。

‘フェミニスト批評は、これまでの批評が実は男子文化だった、というところに立脚しています。(まえがきより)’

そのフェミニスト視点で古典の名作や最近の話題作を読み解くと、、、おやまあ、目から鱗が何枚も、、、!小気味よい筆致でウキウキドキドキしながら読み進められます。一編読む毎に靄が晴れて視界が広がったような爽快な気分。

腐女子が読む『嵐が丘』/キモくて金のないおっさんの文学論ー『二十日鼠と人間』『ワーニャ伯父さん』/プリンセスは男のロマンー映画に出てくるお姫様と男たち/ロマンティックな映画としての『ファイトクラブ』/理想郷か、公共彫刻か?ー『アナと雪の女王』/愛の理想世界と、ブスー夢見るためのバズ・ラーマン論/etc、、、

もう一回読みたい、観たいものがたくさんできました。

本文中にも記されていますが、映画『ファイト・クラブ』は激しいネタバレがあるので注意!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ、コラム
感想投稿日 : 2019年12月16日
読了日 : 2019年12月16日
本棚登録日 : 2019年12月16日

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コメント 2件

まことさんのコメント
2020/01/27

5552さん。おはようございます!

ご紹介ありがとうございました!
途中まで読んで、わからなくなり、もう一度最初から読み直しました(*^^*)
こういう新しい本の読み方があるんですね!
とても新鮮で面白くはあったけど、テクストの読み方も複雑化してきているのだなあと思いました。
最近、簡単な本ばかり読んでいますが、文中に出てきた本で、読みたい本があり、いつになるやらわかりませんが、読んでみたいと思っています♬
またこういう面白い本があればご紹介ください♡

5552さんのコメント
2020/01/27

まことさん、こんにちは♪

実はこの本、他のフォロワーさんからご紹介頂いた本なんです。
読んでる間はとっても面白くて、読了後に興奮してレビューを書いたはいいものの、ちゃんと理解ができていたのかと問われたら微妙です(^-^;
とはいえ、新しい本の読み方を提示してくれたので、楽しみが増えました。

私も読みやすい本ばかり読んでいるので、歯ごたえのある古典を読みたいな、と思って積ん読だけはしています、、、。
でもなかなか重い腰が上がらない、、、。

こちらこそ、良い本があったらご紹介くださいね。
コメントありがとうございました♪

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