世界の中心で、愛をさけぶ

著者 :
  • 小学館 (2001年3月1日発売)
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こんなにも誰かのことを愛することがあるだろうか

大切な誰かがいなくなったとき、人は言葉では言い表せないような悲しみを感じる。いなくなってほしくない人がいなくなるから、その人はいなくなる。
「人を好きになったから、その人の不在が問題になるのであり、不在は残された者に悲哀をもたらす。」
大切な人の死をどうやって乗り越えていくのか。人の命には限りがあって、いつかは死ぬとわかってはいるけれど、そんなことを毎日考えながら生きている人はほとんどいないだろう。だからこそ、実際大切な人の死に直面したとき、どうしたらいいのかわからなくなる。

淡々と進むように感じる物語だが、文章から想像できる情景がとても美しくて、最後の方は涙かとまらなかった。朔太郎の中にアキとの日々は残っているけれど、死にとらわれることなく新たな幸せを見つけているところに希望を感じた。
私もいつかこんな恋愛がしてみたいな、、

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月27日
読了日 : 2023年5月27日
本棚登録日 : 2023年5月12日

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