ともすれば「分かりづらい」と認識されがちな抽象という概念を、具体的な事例も交えながら解説した一冊。
前半は当たり前のことが書いてある印象だったが、後半に目から鱗の内容が多く、読み終えて振り返ると非常に学びが多かった。今後のキャリアの考え方にも影響を受けそう。
(以下印象に残った話)
・話が噛み合わないのは抽象・具体のレイヤーが合っていないから(例:「伝統は守るべきだ」vs「時代に合わせて変わらなければいけない」は、前者は抽象レイヤー、後者は具体レイヤーについて述べている)
・仕事は上流(企画側)が抽象、下流(実行側)が具体の性質が濃く、それぞれに求められる性質の違い(少人数によるクリエイティビティか多人数による効率性か)はその抽象・具体の性質に対応している
・「〇〇は××だ」と言い切るのは、抽象レベルの方向性を意味しており、具体レベルで「全てがそうだ」と言っているわけではない
・映画のストーリーなどをかいつまんで話せるのが、抽象化ができるということ
・抽象の世界が見えてしまうとそれ無しでは思考できなくなるが、そうではない人は具体の世界しか見えず、抽象の世界の住人が言っていることを理解できない
読書状況:読み終わった
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コンサル
- 感想投稿日 : 2022年6月4日
- 読了日 : 2022年6月4日
- 本棚登録日 : 2022年6月4日
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