先日久々に手にした江國作品がかなり良かったのでまたも未読の作品を選び取ってしまった。
2人の男子学生、透と耕二。
真逆のようにも思えるふたりの共通点は、共にひとまわり以上歳上の女性と恋愛をしていること。しかも既婚の。
しかし一途な透とは異なり、耕二は大学生の彼女がいながら、歳上の恋人・喜美子と割り切った関係を築いている。
最近は意図せず不倫ものや、セックスばかりしている小説ばかり手に取ってしまい、そのどれもが殆ど美しい文章たちなんだけど、なんだか疲れてしまっている。
そういうわけで、本作はかなりスローペースでの読書となってしまった。
似たようで似ていない2人。
透と詩史は可憐で、残酷にも艶やかに映ったけれど、耕二と喜美子はなんだか醜く思えた。
何故なのだろう。
やはり江國さんの作品には、優雅で流れるような時間を過ごすキャラクターに期待しており、激情型の喜美子は見てられなさを感じたからかもしれない。
この人の作品は、女性が主人公の方が良さが出ますね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年12月10日
- 読了日 : 2022年12月10日
- 本棚登録日 : 2022年12月10日
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