エピクロス: 教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)

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アバタロー氏
著書は多かったが消失し残ったのは下記だけ
へロドトス (弟子)宛の手紙
ペトクレス宛の手紙
メノイケウス宛の手紙→重要
主要教説(友情ほど価値があるものはない)
断片

《エピクロス》
BC341~270年サモス島生まれ
父は読み書きの教師(当時奴隷と同じで軽蔑されていた)
18才アテナイに上京、その頃アレクサンドロス大王の死でギリシャ全土で反乱
その反乱に駆り出される
自由を奪われ亡命生活
BC307頃、弟子と共にアテナイへ移り共同生活で哲学に没頭
弟子の家族や奴隷たちにも参加する機会を与えていた

《メノイケウス宛の手紙》
・人間の快楽こそが善、人生の目的
快の定義は、肉体において苦しみがないことと、霊魂において乱されないこと
つまり暴飲暴食や酒池肉林ではなく、健康で体調が良くて、心が穏やかであるとイメージ

・キーワード 思慮と自己充足
思慮
運や偶然でうまくいくこともあるし、考え抜いても失敗することもある
結果はどうあれ、どちらが正しく美しい生き方かと言えばよく考えぬいた方である
自己充足
足るを知るという考え方

《感想》
現代人より人間に特化したことばかり考え、人間の真髄を捉えていたことに感銘を受けた
好きなだけ勉学し、本を読み、それを仲間と語り共有する日常は、ある意味羨ましい

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人文(心理・歴史・思想)
感想投稿日 : 2023年9月26日
読了日 : 2023年9月26日
本棚登録日 : 2023年9月17日

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