感染症の日本史 (文春新書 1279)

著者 :
  • 文藝春秋 (2020年9月18日発売)
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S図書館
文藝春秋に掲載、加筆修正したもの
歴史書や日記、文豪の著作から感染症の歴史をたどる

火山噴火も津波も100年に1回
それに対してウイルスのパンデミックはより頻繁だ
まじないでお札を逆さに貼ったり、非科学的なことがあった
マスクはしていたが隔離はしていない
運動会や修学旅行、お茶のお稽古や舞台などは延期にならず、家族全員が罹患して感染を広めた
果物が高騰した
2波3波繰り返される
はしかは20年おき位に流行る
斎藤茂吉はスペイン風邪になり1ヶ月床にふす、その後肺炎で後遺症

《感想》
感染症の話でなく、磯田先生自身の話がいい内容
京都府立大の時に速水先生の本に感動し慶応大に受け直す
合格したのもつかの間、当の先生は京都の研究所に行ってしまってた、行き違いである
しかし朗報が
速水先生の研究室がまだ慶応大学内に残っていると知って、指導教官の田代先生に紹介してもらうことができたのだ
古文書なら読めるのでお手伝いしますと直談判し、先生の京都の研究所を訪ねたり、全国を回ったり、緻密な学問の進め方を学んだ
数字で細かく詰めていくという手法にならったものが「武士の家計簿」だった
磯田先生のガッツがすごい
ここまでして教えを乞いたい人いるかなと自分なりに考えると浮かばない
(植物学者の牧野氏くらいかな)
勉強してるからこそ行動できるのであって、ある意味羨ましくも感じた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人文(心理・歴史・思想)
感想投稿日 : 2022年10月31日
読了日 : 2022年10月31日
本棚登録日 : 2022年10月25日

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