池井戸潤にしては珍しく、ギャグゴメディー風味が強くて面白かったです。
民政党党首の武藤泰山は、総理大臣となった日からしばらくして、テロ組織に狙われることになった。
それと同時に、泰山の息子の翔も目をつけられる。
テロとは知らず歯医者に行き、中身が入れ替わるチップを歯に埋め込まれてしまった2人は、そっくりそのまま人格が入れ替わってしまった。
総理大臣の中身が、クラブで遊び呆けて頭のできもよろしくない翔に入れ替わってしまってからは、国会演説なとでヒヤヒヤする泰山の気持ちが痛いほど分かります。
小学生の漢字が読めずに振り仮名をしてもらうところには笑ってしまいました。
泰山も女遊びが趣味で妻に一億円を要求されるなど、あまり褒められた人間性ではないのですが、これが小説だから笑ってみてられるんだなと思います。
現実で起きたらえらい話ですけど、フィクションの面白さがたくさん詰まってて、とても楽しく読ませていただきました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月12日
- 読了日 : 2020年6月12日
- 本棚登録日 : 2020年6月12日
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