読みやすい。
主人公をはじめ登場人物全員、価値基準の一番上に「その発言・行動は詩的かどうか」が来ていて、何か行動を起こす時にはより詩的な選択肢を取る、という感じ。
長年の綿密な交友関係ばかりがでてくるが、みんな常に自分の人生についてばかり詩的な文法で考えていて他者に全然興味がない。
いちおう相手の人となりを把握しようとはするんだけど、どこに注目するかによって自分の感受性を確かめようとしてる。
「サイトウ チヒロって言うんだよ」とか「あなた」とか「ずっとって、どういうこと?」の辺り、もっと相手がどう言う気持ちで言ってたのか考えなよ、自分の感覚の妙ばかりに浸ってないでさ…。
結局他者を通して自分の詩性を再確認したいだけという不誠実な印象だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年7月23日
- 読了日 : 2021年7月23日
- 本棚登録日 : 2021年7月23日
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