会長はなぜ自殺したか: 金融腐敗=呪縛の検証 (新潮文庫 よ 23-1)

  • 新潮社 (2000年9月1日発売)
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1997年3月に始まった東京地検特捜部による、第一勧銀本店への立ち入り捜査は、大きな驚きをもって迎えられた。総会屋事件に端を発した当局の捜査は、想像を超える広がりを見せ、逮捕者45人、辞任83人(三塚大蔵大臣、松下日銀総裁等)、処分214名 そして自殺者6名(第一勧銀元会長、日銀理事、大蔵省取引管理官等)という展開。事の発端は、第一銀行と三菱銀行の統合に反対した第一銀行の経営(のちに、第一勧業のトップとなった方)が、意に染まぬ統合を潰すため総会屋を巻き込んだことが背景にあるようです。この本店立ち入り捜査から24年を経て、三行統合もあり、第一勧銀は、みずほフィナンシャルの一部となりました。が、何か祟りのように、いまだにシステム運用に苦闘する ‘みずほフィナンシャル‘ を見ていると、何らかのお祓い等も必要なのでは、と思ったりします。(これは余計なお世話か)★三つであります。

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感想投稿日 : 2020年10月10日
読了日 : 2020年10月10日
本棚登録日 : 2020年10月10日

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