イーストウッドがいい作品を作ってくれました。元ラガーマンの僕の贔屓目はありますが、本当にいい作品です。ただ主題が解りません。支流が本流に見えてしまい、細かな題材がどうしても太く見えてしまう。
アパルトヘイトなのかマンデラ大統領なのか、それともラグビーワールドカップに初出場して勝利を勝ち取った「スプリングボクス」のメンバーなのか?どれを焦点に当ててもいいのだが、全てに満遍なくといった作りになっていて132分と珍しく長い作品なのだが60分くらいプラスになっても難なく魅入ってしまう作品だと思います。
「インビクタス/負けざる者たち」
主演はマンデラ演じるモーガン・フリーマン。この配役にはネルソン・マンデラの自伝『自由への長い道』が出版された際、記者の「映画化されるとしたら誰に演じてもらいたいか」との質問にマンデラはモーガン・フリーマンの名前を挙げた。それをきっかけに、フリーマンはヨハネスブルグにあるマンデラの自宅への南アフリカのプロデューサーを通じての訪問を実現した。そしてフリーマンは自伝の映画化権を買い、本作品の制作を決定した。
そしてスプリングボクスの主将フランソワ・ピナールを演じるのはマッド・デイモン。ピナールのポジションはフランカー。FWのアタックには欠かせないポジションで、ディフェンスに関しては猟犬のように敵を追い詰めていく。そんな役をどうこなすのかと見ていたのだが、メイキングの段階で周りの選手から役者としてではなく、ラガーマンとして認められいい演技をしている。
フィルムの中では地味なポジションなので頭から飛び込むなどの勇気をみせていた。ジェイソン・ボーンで僕を失望させた彼は新たに僕の興味を増やしてくれた。
それにしてもマンデラ大統領は不遇であったのか幸運な持ち主であったのかどちらであるのだろう。なんにせよこのスプリングボクスの快挙はラグビー史上の中でも奇跡的なことに思える。贔屓目も入りますが、いい作品です♪
- 感想投稿日 : 2011年5月5日
- 本棚登録日 : 2010年11月22日
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