2回読みました。
1回目はチューリップがただただ恐ろしい子供で、主人公のナタリーが洗脳を受けた話だと思っていました。2回目読んで、チューリップが虐待を受けた子供で、感情を凍らせて生きないと生きていけない子供だったということを感じました。
酷い虐待を受けて人間らしい扱いを受けずにきたチューリップは、心の奥に憎しみや怒りを閉じ込めていました。人間らしい心を持てず、彼女の無意識の怒りは、幸せそうな人に残酷な悪戯をするという爆発の形をとります。
親は虐待をする人です。ただ周囲の大人、誰一人として彼女の本当の悲しみをわかる人がいなかった。それがチューリップをあのような怪物に育ててしまったのだと思います。
虐待を受けた子供の深層心理を描いた作品だと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年12月15日
- 読了日 : 2022年10月5日
- 本棚登録日 : 2022年10月5日
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