テレビ、新聞、本の他、ネット、SNSの普及により絶えずして情報の濁流に飲み込まれている現代人にとって、自分の記憶を「世話」することは可能か?
私の実感として、ネットで見たことはほとんど記憶に残らない。インターネット上のどこかのファイルに仕舞い込まれており、自分の目の前に並んでいるわけではないので、思い出すトリガーが限られるからか。また、たまに脳内の引き出しから出てくることはあっても、ではその出典はどこだったかなどは、全くと言っていいほど思い出せない。
その点、紙の本はそれが並んだ本棚を見るだけで、読んだ内容がほのかに甦ってくる感覚がある。例えばジャンルごとや著者ごとといった風に、自分で本を体系化して本棚の中で並び替えられるのも思考を整理するのに便利な気がする。
とはいえ有形のものは収納スペース等に限界があるし、そうした自分だけの体系化された記憶をネット空間で整理できて、見やすく整理できたらそれは便利だろうな。山本さんが考えるような知識OSが早く実現してほしい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
人文
- 感想投稿日 : 2021年4月4日
- 読了日 : 2021年3月6日
- 本棚登録日 : 2021年3月6日
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