私は多く語れはしないが、本を読むのが好きで書店が好きだ。
今のおすすめや新刊、既刊の棚を眺めて、気になったものがあれば数冊買っていく。
店員さんからしたら迷惑な話かもしれないが、結構長居することもある。ただ眺めているだけで楽しい空間。
ただ、好きと言っても私は客としての書店しかしらない。
この本の作者は元書店員ということもあり、普段は知ることのできない書店の裏側をたくさん知ることができる。
それぞれのジャンルの発行ペースに驚き、配達があるのを知り、あの賑やかなおすすめコーナーの書店員さん達の頑張りとその理由を見た。
これだけたくさんの事を知れただけでも、私としては大満足だ。
もちろん謎解きや、ストーリー自体も面白い。
一つめのパンダのおじいさんの話で一気に心を掴まれたし、ヒロちゃんのように美少女ではないが、イケメンに守られたい。
一瞬しか出ていないが、艶本を好むおじいさんの容体も気になる。戻って来てくれると嬉しい。
一番気になるのは、病院帰りの女性と営業マンのその後だ。あの後二人は会えただろうか、本を渡せただろうか、その先もその先もとたくさん考えてしまう。
今度本屋へ行った時は、スーツ姿の人を探してみよう。今までは特に気にしていなかったが、見つけたら「あの人が島村さんか!」となるかもしれない。
この本を読んで更に本屋さんが好きになったし、通いたくなった。
今はまだ平台を見ても綺麗としか思わないが、その内、書店員さんの個性やセンスを見切れるようになるかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年5月28日
- 読了日 : 2020年5月28日
- 本棚登録日 : 2020年5月28日
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