本を愛しすぎた男: 本泥棒と古書店探偵と愛書狂

  • 原書房 (2013年11月25日発売)
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本棚登録 : 333
感想 : 36
5

ノンフィクション!

読書家は、本の内容あるいは本を読むという行為が好きな者。一方愛書家(bibliophilia)は〝書籍〟という物体を愛する者。

(P.18,20)
「本とは物語の入れ物であり、そしてそうである限り、物体としての本は所有者の歴史の産物、記憶の容器である。」「本は内容を伝える手段にとどまらない。それをはるかに超える存在だ。」

本を読むきっかけ・読んだ時の感情・読み終わった後のストーリー、全て思い出が詰まってますよね。またそれが誰かの手に渡り、つながっていく。それが500年の歴史を持っていたなら…その書籍は、確かに単なる物ではない。

実際にいた本盗人にとっては、それが
思慮深く先見の目をもった、お金と地位のある上流階級の証として存在していた。

認められたかったんだろうなぁ。
貧困にコンプレックスがあったんだろうかなぁ。
自分の存在をあるがままで受け入れてくれる人が
そばにいなかったんだろうなぁ。
と思いました。
とても心理分析的な内容で、私は面白かったです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月16日
読了日 : 2020年1月16日
本棚登録日 : 2020年1月16日

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