現代の日本とケルト神話、妖精の世界が交錯する。引っ込み思案の会社員の美前(みさき)が異世界に連れ去られそうになる話。<騎士>リデーロと名乗る青年リンは屈託なく「お前を守る」とか宣言したうえ<誓約>ゲアスを結んでしまうし、クールで無口でカッコいい。そのくせ主人公ヒロイン美前は、少々魅力に乏しい。自分を過小評価し、すぐ謝る癖がある。それをまた何度も自己嫌悪しているのがもどかしい。物語の中で成長するのかな、と思うが、上巻ではそれほど成長は見られず。
クライマックスの戦いのシーンは凄惨で、読んでいてちょっとつらかった。
そういえば大学生の頃、ケルト神話に興味をもち、農学部のくせに図書館の神話コーナーを漁っていた時期があった。学術書のような分厚いのを読んだ記憶はあるのだけど、肝心の中身の記憶はかなりの部分が抜け落ちてた。グレムリンはもちろん、バンシーは割と有名かな。それにク・ホリンとかいくつかの固有名詞は覚えていた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ファンタジー・SF
- 感想投稿日 : 2009年6月6日
- 読了日 : 2009年6月6日
- 本棚登録日 : 2009年6月6日
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