どこへ行く住宅政策: 進む市場化、なくなる居住のセーフティネット (居住福祉ブックレット 2)

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  • 東信堂 (2006年4月1日発売)
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低所得者を中心とした公営住宅の建設がとまる。
それを危惧している本のひとつ。

公営住宅の設置が困難になったのは、市街地化の進行によって、
予算内で土地や住宅を建設することが困難になったこと。

その結果、公営住宅は、市街地から遠くて不便なところに設置され、
公営住宅を利用する人を滞らせる結果を生んだと指摘されている。

その上、公営住宅は新たに制定される住宅基本法により、
公営住宅建設への具体的な目標が消滅し、
今後は自治体による住宅建設努力目標だけが掲げられている。

必要とされている公営住宅は依然として高い倍率を誇るにもかかわらず、
そうした要請はことごとく、「市場化」によって供給可能であるという政府側の言い分だ。

市場優先の住宅政策は国民の多くに負担を残すだろう。

そんなことを指摘する一冊。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 社会科学
感想投稿日 : 2008年12月14日
本棚登録日 : 2008年12月14日

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