困ります、ファインマンさん

  • 岩波書店 (1988年7月8日発売)
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本棚登録 : 86
感想 : 9
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第1部はファインマン氏の生き方に影響を与えた、初恋の人アーリーンと父親の話。
第2部で『ご冗談でしょう~』的な軽いエッセイ。
第3部はスペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故の調査の話。
という構成です。
初恋の人で1番目の奥様である、アーリーンさんも素敵な方であったことが、伝わって来ます。
奥様が亡くなった後、ショーウィンドウに飾られた「アーリーンの好きそうな服」を見て、悲しみが堰を切って溢れる、ところはジーンとしてしまします。
チャレンジャー号の爆発事故の調査のところでは、闘病しながらあれだけの活動が出来る事に驚きです。
なにより、事故調査の過程で自分の意見を聞き入れない人々も、否定ぜずに、その立場を思いやることが出来る公正さに感動します。
最後に収録された「科学の価値とはなにか」は科学に限らず、人間が学んだり、知ったりすることの価値を教えてくれる、深い話しだと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 外国文学、その他
感想投稿日 : 2013年8月10日
読了日 : 2013年8月10日
本棚登録日 : 2013年8月8日

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