1929(昭和4)年のパリへの旅の話。この著者「金子光晴」は、1895年(明治28)年の愛知県生まれ。
読み終えて、どの時代も旅をする人の思うところは変わらないんだなぁという感想を持った。ただその旅人レベルが現代とは桁違いである。この「金子光晴」がパリでした体験は、現代の日本に生きる僕らからしたら、あり得ないことだらけである。
この本は明日どうなるか分からない窮乏の旅を、夫婦で過ごした生々しい人間の生活の記録である。混沌としたパリの一面を、著者の混沌かつリアルな文章で綴られている。ただただ「金子光晴」の生きた痕跡を感じる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学・評論
- 感想投稿日 : 2012年7月1日
- 読了日 : 2012年6月8日
- 本棚登録日 : 2012年6月8日
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