わずかに、ほんのちょっぴり重くなってましたね
60を超えたおっさん3人が夜回りをするってだけでもう地域の問題や家族の問題、世代間の問題にスポットを当ててるんだろうなってのは誰にでも分かるし、実際その通りなんですね
でも前作は有川ひろさんの筆さばきにいい意味でライトな感じがあったんですが、今作は社会派の部分が多めだったかな?と思うのです
全編を通して一貫して提起されているの地域の繋がりが希薄になってきているということだったように思います
自分の住む地域でも子供会の活動がなくなったり、町内会に入る人が少なくなったり、脱会する人がいたりとなんだか寂しい気持ちになります
うちの奥さんなんかは地域の公園やゴミ収集所、街灯などが町内会費によって維持管理されていることを理由に町内会に入ってない人は街灯の下を歩くな!などと憤っていて、まぁまぁとなだめつつも確かにいちりあるなぁと頷いてしまったりもするのです
特に子供会に関しては自分は子供時代に楽しかった思い出しかないので、今の子たちはかわいそうだなぁと残念に思うのです
近所のお兄さんお姉さんと遊ぶのも楽しかったし、自分が年長になって小さい子たちの面倒をみるのもなにか誇らしい気持ちになったものです
親になったらなったで、我が子の友達の顔を覚えたり、子供を通して親同士のネットワークを築いたりと得ることの多い貴重な場だったように思います
なによりそのネットワークは確実に防犯にも繋がっていたいたはずです
ただ過ぎ去ってしまったものを惜しんでばかりいてもしょうがないので、今の時代に合った新しいかたちの地域ネットワークを構築する方法はないもんかなぁと、そんなことを考えた一冊でした
- 感想投稿日 : 2023年4月2日
- 読了日 : 2023年3月25日
- 本棚登録日 : 2023年3月21日
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