ショローの女 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社 (2021年6月21日発売)
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本棚登録 : 242
感想 : 27
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もう面白すぎて他の読書計画ほっぽらかって読み耽る。途中からもったいなくてゆっくりゆっくり読む。

待つ身になり、ようやく理解する父親の言葉。
今度来る時は早いうちにおれに来ると言わないでおくれ。待ってるのがばかに長くてしょうがない。
そんなことちゃんと言語化するおじいちゃんがいるのだ。詩人の父はやはり詩人。

ズルした学生の行く末が心配で仕方ない比呂美さん。情が深好きでズブズブだ。さぞかし自分の情の深さに振り回されるだろうな。そういうのしんどいんだよね。だから事前に半分くらいに目減りさせてる自分がズルく思えてくる。ああ、もっとちゃんと本当の自分の情の分量でいこうかな。あとどれだけ生きられるかわからないし。
と思うようになる。この本は。

こんな本が読みたいのだ。

伊藤比呂美ステキだ。
潔く情が深い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月30日
読了日 : 2021年6月30日
本棚登録日 : 2021年6月24日

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