主人公の少年が木のてっぺんに怪獣のおもちゃを括り付けるところから始まる、幻想小説。
少年のイノセントな憧憬を丁寧に描写される。
それは消費社会=現実という巨大な壁に無残にも破壊されるという道程を辿ることによりある意味で輝く。
しかし、真の絶望は完膚なきまでの破壊ではなく、取り込まれていくことなのかもしれない。
どうしてもこの感想を書く時に私たちは少年のイノセントな憧憬を奪う写真家側の人間にならざるを得ないのだから。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年4月20日
- 読了日 : 2022年4月20日
- 本棚登録日 : 2022年4月20日
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