新書425全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2013年9月13日発売)
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10年以上前の本なのでNISAの制度や紹介されている投資商品などは最新のものを読む必要があるが、著者の基本的なスタンスは一貫していると感じているので、お金の教科書として今後も頭に入れておきたいと思う。
山崎さんの辛辣なようで、でも誠実で説得力のある語り口は読んでいて気持ちが良いなと改めて感じた一冊。

[覚えておきたい事]

☆無難なお金の運用法
・生活費3ヶ月程度は普通預金に。
・残りはリスク運用マネーと無リスク運用マネーに。リスク運用マネーは無リスク運用マネーより平均すると5%利回りが高いが、最悪1年で3分の1失われる可能性があると考えて金額を割り当てる。
・無リスク運用マネーは個人向け国債(変動金利10年満期タイプ)でもつ。銀行預金でも良いが外貨預金はダメ。
・大きな支出の必要が生じたら躊躇なく部分解約する。
・NISAや確定拠出年金を最大限利用する。

☆個人向け国債(変動10年型)の長所は、銀行預金より信用リスクが低い事と、国債暴落(=長期金利の急上昇)に強い事。

☆自分の買値にこだわらず、その時の価格だけに基づいて売却の可否を決定する。たまたまの結果を「残念に思う」のは仕方ないが「後悔する」のは無意味。

☆運用の前に稼ぎが1番大切。次に節約と貯蓄の習慣。生命保険、医療保険は不要。借金しない。

☆真のプロは本当に儲かる話を他人に教えない。

☆外国為替市場やアクティブファンドは遊びと割り切って行うべきもの。

☆一般的に若い人は金融資産の中で大きな比率でリスクをとっていいと言われる理由は、「長期投資だとリスクが縮小するから」ではなく「人的資本を考えると、資産運用で取るリスクが相対的に小さいから」。高齢者は人的資本の価値は落ちるがライアビリティ(将来必要な支払い義務の大きさ)は小さいのでその分リスクを取れる。

☆株価と為替レートと長期金利を毎日見る癖をつけよう。まずはPERを理解しよう。決算発表は、予想と予想を比べよう。

☆ギャンブルでは儲からないが、真剣に頭を使う事と、世の中には思い通りにならないことがあると実感を伴って学ぶことが出来るという利点がある。

☆お金で避けられる不幸やお金で拡大できる自由は多々あるが、お金だけで幸せになれるわけではない。勝っても負けても「たかだかお金の話」。



読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2024年3月5日
読了日 : 2024年3月5日
本棚登録日 : 2024年3月5日

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