国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1995年10月4日発売)
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本棚登録 : 12692
感想 : 1043
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大人のためのおとぎ話のようだった。
美しい文章とエスプリの効いた会話に酔いしれる。
しかし、生々しい性描写は命を繋ぎ止めるような切実さを帯びていた。
人は誰しも欠落を抱いている。それをひとりで抱えている限り人は孤独なんだ。
まだ誰もあなたのことを知ろうとしていないだけなのだ。

大きな欠落を埋めてくれる唯一の人なら、幸せな家庭を捨ててもいいという気持ち、分からなくもない。
ハジメと同じようにしたいかも?という深層心理を炙り出してくれる。
村上春樹をまた読みたくなるのはきっとそのためだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年10月30日
読了日 : 2023年10月31日
本棚登録日 : 2009年12月27日

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